★ネタバレ★「舟を編む」~「適材適所」の段 | 思い入れ★ホームシアター★日記

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わ~い。ついに我が家にホームシアターが・・
6.1ch 80インチスクリーン。
その驚きの臨場感!!近所の皆さんごめんなさい。m(_ _)m

職業柄(笑)これだけはと思って時間を作ってみてきましたが、

さして期待していなかった割には、いい意味で予想を裏切る

心にしみる良い映画でした。


原作は本屋大賞を取った三浦しをんの『舟を編む』

タイトルにある”舟”とは、辞書のこと。


”人は辞書という舟で言葉の海を渡り自分の気持ちを的確に

表す言葉を探す”


という意味だそうです。


辞書作りの地道な作業と辞書作りに愛をもって取り組む

編集者を描く映画ですが、ともすれば、退屈になりがちな地味な

テーマを個性あふれる役者さんたちの演技とユーモアあふれる

展開で、味わいのある作品に仕上げています。


主人公の松田龍平のひょうひょうとした雰囲気は主人公の

まじめ君(間締くん)そのものであるし、

妻の宮崎あおいは、相変わらず夫を陰ながら支える

妻役としては、ピカイチですね。

この夫婦は飼い猫と共に実に安らげる空気を醸し出してくれます。

やっぱりあの二人に似合うのは犬ではなく猫でなくてはだめ(笑)


脇を固めるのは、どんな役をやっても相変わらず素晴らしい

小林薫。今回もものすごい存在感です。

そして、実直な学者を演じる、お懐かしや加藤剛、

その奥様の八千草薫さんもぴったりの適役でした。


でも、この映画で一番良かったのは、やっぱり辞書編集部の

先輩役であるオダギリジョーかな。

見た目も言動もチャラ男でありながら、実は”いいヤツ”。

そして、主人公同様、辞書作りに愛を持って取り組み恋人に

大しても、誠意を尽くす、実は”誠実なヤツ”。

そんな難しい役をオダジョーがユーモアたっぷりと演じてくれました。

彼は、ああいうレトロな役も似合うんですね。


最近は、辞書も電子辞書ばっかりだった私もこの映画を観てきた後、

なんとなく紙辞書を手に取ってしまいました。

目的もなく、ぱらぱらとめくって面白そうな所を読む。

昔は、そんな使い方をしてたな~と思いつつ・・

忙しい毎日をしばし忘れてほっこりできる、そんな気分にさせる

映画です。


舟を編む/三浦 しをん
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